近未来の保育が実現する日も近い?子どもたちを見守る「保育ロボット」

近年、ロボットやAIといったものの様々な分野への導入が進んでいます。もちろん、人手不足や重労働といった問題を抱える保育業界も例外ではありません。今回はそんな「保育ロボット」について紹介します。

目次

  1. 【1】なぜ?保育にロボットを導入する理由

  2. 【2】開発中の保育ロボットの性能って?

  3. 【3】保育の仕事はロボットに任せられる?保育ロボットの今後

突然ですが、皆さんは保育の現場にロボットが導入されているという事実をご存じですか?

2017年9月、群馬県太田市は民間企業や群馬大と共同開発している「保育ロボットとIT機器を組み合わせた園児見守りシステム」の実証実験を、市内の保育園で開始しました。

では、保育ロボットは具体的にどのようなことができるのでしょうか。今回は、保育ロボットの現状と今後について考えていきましょう。

なぜ?保育にロボットを導入する理由

保育の現場にロボットを導入する理由として一番に考えられるのは、保育士の人手不足ではないでしょうか。

とはいえ、園児数に対して必要な保育士の数は法律で定められているため、保育ロボットで人手不足を補うことはできません。もちろん、将来的に保育ロボットが広く普及すればこの基準の緩和も考えられるかもしれませんが、現状では、保育ロボットで保育士不足の問題を解消することはできません。

では、保育現場に保育ロボットを導入する理由には、いったいどのようなものが挙げられるのでしょうか。

保育ロボットを導入する真の理由は保育士の負担軽減です。

保護者のニーズに合わせてさまざまなサービスを展開することで、他の保育施設との差別化をはかろうと躍起になっている保育所は多いもの。サービス競争が激化した結果、保育時間の延長に踏み切る施設は多く、園児が保育所に滞在する時間は増えているのが実情です。

子どもたちが保育園で過ごす時間が長くなればなるほど、事故が起こるリスクはあがります。内閣府によると、2016年中に保育所等で発生した死亡事故13件のうち、10件が睡眠中に起こっています。特に、乳児が睡眠中にうつ伏せ状態となり、窒息してしまうという事例が、過去5年間で28件起きており、保育所を運営する事業者としても対策が急務となっています。

そこで、子どもたちの安全を守るために活躍が期待されているのが保育ロボットです。

現状では、子どもたちが眠っているときにうつ伏せ寝の状態になっていないかどうか、保育士が目視で確認を行っていますよね。保育ロボットのようなテクノロジーを導入することで、目視以上の精度で事故の防止に努めることができるようになり、さらに保育士の負担も軽減できます。

開発中の保育ロボットの性能って?

では、実際に現在開発・導入が進んでいる保育ロボットとはどんなものなのでしょうか。

睡眠時の事故を未然に防ぐ「VIVO」

群馬県太田市の実証実験で導入されている保育ロボット「VIVO」は、高さ70センチでクマのようなデザイン。タイヤホイールなどのデザインを手掛ける太田市在住のデザイナーが、子どもたちが親しみやすいようにデザインを担当しました。

保育ロボット「VIVO」は、園児もしくは保護者が持つキーホルダーで園児を識別し、内蔵されているサーモグラフィを利用して園児の体温を測定するという機能を持っているため、園児の健康管理に役立ちます。

さらに、園児の布団の下に取り付けられたセンサーで、睡眠時の心拍状況を測る機能も備えています。うつぶせ寝を感知し、保育士に知らせることで、睡眠時の事故を防ぐしくみです。

顔認識機能を搭載し、写真データを整理してくれる「MEEBO」

2013年創業のユニファが開発している「MEEBO」は、写真撮影の機能備えた保育ロボット。人の顔を自動で検知して写真撮影をするだけでなく、表情も認識できるため、「もっと笑って」とカメラマンのような言葉が飛び出します。

さらに同社が開発した製品「るくみー」を併用すれば、クラス別、園児別に写真データを整理することもできるのだそう。これまで写真データの整理を手作業で行っていた保育士の負担軽減につながるだけでなく、我が子の写真を手軽に見つけることができるようになり保護者の評判も上々です。

保育の仕事はロボットに任せられる?保育ロボットの今後

わたしたちの生活に浸透しはじめたAI(人工知能)。将来的にロボットに取って代わられることで、なくなる職業もあるのではないかと予測されています。

では、保育の仕事をロボットに奪われてしまう日はやってくるのでしょうか。

結論から言えば、保育ロボットが保育士に取って代わることはなく、あくまでも補助的な役割を担うにとどまるでしょう。

そもそも、今導入が進んでいる保育ロボットはすべて、保育士の補助的役割を担うために開発されています。保育ロボット“VIVO”のような園児見守りシステムは、園児の異常を保育士に知らせるだけで、実際にそれを対処するのは保育士です。保育士なくして、保育ロボットは役割を果たすことができません。

保育士は人間にしかできない仕事であると同時に、人間がやるからこそ意味のある仕事です。

もし将来、保育士がロボットに完全に取って代わられることがあるとしても、それは世の中のほとんどの仕事がロボットに取って代わられたときではないでしょうか。そういった意味では保育士は「将来性のある仕事」といえそうです。

保育ぷらす

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