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英国王室も利用している?乳幼児の専門家“ナニー”とは

ナニー
イギリスが発祥の職業であるナニー(Nanny)は、在宅や訪問でベビーシッターと家庭教師を兼任する、乳母のような存在です。本場イギリスでも、王室が王子と王女のためにスペイン人のナニーを雇ったことで注目されています。

ディズニー映画の『メリー・ポピンズ』はご存知でしょうか?『メリー・ポピンズ』は、ナニーという職業が登場する最も有名な映画です。メリー・ポピンズが「スーパーナニー」として数々の困難を解決していくこの物語はイギリスの小説をもとにした映画で、アカデミー賞を始め数々の映画賞に輝いたミュージカル映画の傑作です。

問題を抱える家族の元にやってきたメリー・ポピンズが歌と魔法を通して大切なことを子どもたちに教え、やがて一家を幸福へと導いていくというストーリーとなっています。

今回は、そんなナニーという職業についてご紹介していきます。

ナニーってどんな職業?

ナニーとは、イギリス発祥の育児や教育の専門家です。保護者に代わって子どもを預かり、面倒を見ます。ベビーシッターとの大きな違いは、単なる身の回りの世話だけでなく、しつけや勉強、情操教育などを乳幼児の専門家として提供する点です。子どもの対象年齢は主として0~5歳です。

ナニーを雇う家庭には、比較的裕福な家庭が多いです。なぜなら、ナニーを雇うには「雇用主」になる必要があるからです。法律に従って最低賃金を守り、年金や国民健康保険料などを支払う義務が生じます。

たしかに、「雇用主になる」と聞くと、リッチなイメージがあり、ハードルが高いように感じますね。

タイプ別!ナニーの3形態

ナニーは主に3つのタイプに分けられます。

1つ目は伝統的な住み込みのナニー(オールド・ファッション・ナニー)で、雇用する家庭は給与に加え、ナニー用の寝室と食事を提供しなければなりません。

2つ目は訪問で保育を行うナニーで、雇用された家庭に通い、子どもの世話をします。

3つ目は、別の家族と共用するナニー(シェア・ナニー)です。シェア・ナニーとして二世帯以上の子どもの世話をする場合には、チャイルド・マインダーとして教育基準局に登録する必要があります。シェア・ナニーの場合は二世帯でシェアする場合、給与は半額ずつ支払います。

結婚、出産後も働き口の多いナニーの需要は、女性の仕事の多様化、核家族化とともに増えていっています。資格の有無や経験年数等により大きな差はありますが、ベテランのイギリス系のナニーさんだと日本円で 700~800 万円は年間にかかるそうです。日本における保育士の平均年収が296万であることを考えると、とても高い給与水準となっています。また、学生の場合は1 時間 5-6 ポンドぐらい(約 1,200 円から 1,300 円ぐらい)が相場となっています。

ナニーの歴史

イギリスでは、19世紀頃より哺乳以外の育児を担当する「子ども付きのナース」(Children Nurse/Maid in the Nursery)の雇用が増加し始めました。そこで当時子どもに母乳を与える役割として雇われていた「ウエット・ナース」と「子ども付きのナース」を区別する必要や、発音が十分でない幼い子どもの呼びかけの表現から、子ども付きのナースを指す「ナナ」や「ナニー」という言葉が生まれたとされています。

ナニーという呼び名が一般的になったのは1920年代であると言われていますが、それまでは「ナース」〔乳母〕と呼ばれていました。また、この「ナース」という呼び名はいわゆる「看護師」のことではなく、16世紀までは「乳母」を意味していました。

ナニー

どうしたらナニーになれる?

ナニーになるためには何か特別な資格が必要とされている訳ではありません。基本的には雇用主との面接がすべてとなっていますが、雇用する側の意見としては「チャイルド・ケアに関する専門的な教育を受けている人に任せた方が安心」という声がやはり多いようです。そのため、より優秀なナニーを目指すためにナニーの養成学校に通う人が多くなっています。その中でも、世界でもトップレベルとして有名な英国のノーランド・カレッジが注目を浴びています。

英国王室のジョージ王子とシャーロット王女のナニーを務める方もノーランド・カレッジの出身であり、シャーロット王女の洗礼式にノーランド・カレッジの制服を着て参列をすることを許されたこともあり、英国王室のお墨付きを得たともいわれているようです。

英国の名門ナニー養成校ノーランド・カレッジ

ノーランド・カレッジは、1892年、エミリー・ワードにより創立された乳幼児ケア(保育)と教育の専門職養成のための高等職業教育機関です。

ノーランド・カレッジの出身者は「ノーランダー」と呼ばれ、その実力はナニーの中でもトップクラス。それゆえ、規則も大変厳しいものとなっており、制服着用時にはファーストフード店への入店は禁止されています。常にノーランド・カレッジの生徒としての誇りを持って生活をしなければなりません。

定員は80名で、毎年入学の倍率は約2.5倍というのだから驚きです。もともと入学を許されていたのは女性だけでしたが、1999年より男性でも入学できるようになりました。しかし、現在ノーランド・カレッジに入学をできるのはイギリス人とEU加盟国の出身者となっており、残念ながら日本人はノーランド・カレッジで学ぶことはできません。

とはいっても、日本人でもノーランド・カレッジで学ぶチャンスが全く無いわけではありません。1987年に日本で初めてナニーの育成と派遣を手掛けた株式会社ポピンズは1994年からノーランド・カレッジと提携しており、毎年2週間ほど短期研修を行っています。

まとめ

日本では耳なじみのない「ナニー」という職業。今回はその仕事内容や歴史について説明しましたがいかがでしたか?日本でも以前より夫婦の共働きが増えていっています。そんな時、家で子どもの身の周りの世話や教育をしてくれるナニーがいれば心強いですよね。

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