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保育園だけじゃない!医療現場で活躍する「病棟保育士」とは?

病棟保育士
院内保育士とは違う病棟保育士ってご存知ですか。最近、資格もできた人気の働き方を一緒に勉強していきましょう。

病棟保育士とは、病院など医療機関内で働く保育士のことで、医療保育士と呼ばれることもあります。病院で入院する子どもたちに遊びやコミュニケーションの機会などを提供し、身心のケアを行うのが主な仕事です。病棟保育士になるにはどうすればいいの?資格は必要?具体的な仕事内容は?など、今回はその疑問にお答えします。

■病棟保育士とは

病棟保育士は病院で働く保育士を指します。病院には入院している子どもたちの食事の世話や指導、運動や遊びを通して、不安の多い療養中の子どもたちの心と身体のケアを行います。通常の保育園で勤務する場合の内容に加え、医療知識や心理学を勉強する必要があります。医療知識では子どものアレルギー・病気といった専門的な医療のことを学びます。

心理学ではカウンセリング・児童心理学・心理検査方法などを勉強します。しかし、医療現場にはいますが、実際に医療行為を行なうわけではありません。医療行為は医師や看護師が行いますが、その子の症状に合わせて病院のスタッフと連携しながら子どもたちの世話をしていきます。

■病棟保育士になるには

病棟保育士は、厚生労働省の定める国家資格のひとつです。保育園や児童福祉施設で保育士として働くために必要となる資格で、保育士資格を取得後、厚生労働大臣が定める「指定保育士養成施設」を卒業することで取得することができます。一方でよく比較されるのが、「医療保育専門士」です。

こちらは、保育業務に従事する者の中でも、医療保育について高い専門知識を有し、病棟保育などにあたるための資格です。病棟保育士として実務経験を1年以上積んだ後、日本医療保育学会に所属し、講習と論文審査を通過することで取得できる資格です。病棟保育士は専門性が高いので、スキルアップのために取得してみてもいいかもしれませんね。

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■病棟保育士の魅力と仕事内容

 

医療保育専門士

 

病棟保育士は、子どもの病状に応じて保育内容を考えたり、付添いのいない子ども、病状の重い子どもに対しては、食事やトイレといった生活介助を行うこともあります。病気と闘いながら入院中という環境でのストレスや負担を少しでも軽くし、子どもたちを元気にするという重要な役割を担っています。

不安を抱えながら入院生活を送る子どもたちが、遊びやコミュニケーションを通して、笑顔を取り戻していく姿は、とても嬉しいものです。回復に向けて頑張る子どもたちのひたむきさに寄り添うことで、多くのことを学ぶことができます。病気と闘いながらも成長していく姿や、元気になって退院していく姿を見ることができるのは、この仕事最大の魅力です。病棟保育士は、たくさんの感動と喜びが詰まったお仕事だと言えるでしょう。

■海外における病棟保育士

病棟保育士は、イギリスでは「ホスピタル・プレイ・スペシャリスト」と言う、きちんとしたひとつの医療資格です。アメリカやスウェーデン、中国・香港にも同様の制度があり、アメリカでは、「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」と呼ばれます。同等の資格は日本にはなかったのですが、2007年から「医療保育専門士」認定制度ができ、徐々に社会的ニーズが高まっているのがわかります。

このイギリスやアメリカの資格を取った日本人が、日本の医療機関で仕事をしているケースもあります。大阪府の保健総合医療センターでは、「ホスピタル・プレイ・スペシャリスト」が10年ほど前に配置され、その効果がニュースとしても取り上げられ話題になりました。

■求人状況

病棟保育士になりたいという人は増加傾向にあります。しかし、それに対して需要はあまり多くないのが現状です。小児科のある大学病院などでは求人が出ている可能性が高いでしょう。病院側としては、保育士経験のある人を優先して採用する傾向があるため、新卒でいきなりというより、ある程度保育園などでの経験を積んだ上での転職が現実的でしょう。

■病棟保育士は、こどもの良き理解者であることが大切

病棟保育士にとって一番大切なことは、こどもたちの良き理解者であることです。親や兄弟が身近にいない環境で不安になりがちですが、いつでも安心できる存在として病棟保育士がいれば、心強いですよね。病気を患っているこどもたちは精神的な負担から、情緒が不安定であったり、突然感情を爆発させたりする子もいます。

そうしたこどもたちを叱ったり諭したりするのではなく、まず受け止めてあげた上で、こどもたちは何故そうするのか、何をしてあげるべきかを考え、理解する力が病棟保育士には求められます。また、こどもたちの心のケアを行う上で、聞く・話すといったコミュニケーション能力、わずかな気持ちや体調の変化を察知できる洞察力は、病棟保育士に欠かすことができない能力です。

■まとめ

今回は病棟保育士についてご紹介しましたが、いかがでしたか?子どもたちの体調の急変によって、突然の他界など、普通の保育園では出会わない場面にぶつかることも少なくないため、保育士としての経験や責任感、即戦力を求められることが多いようです。しかし、入院している子どもの不安を取り除き、治療が円滑に進むように取り組むことで、治療期間が短縮し、医師に感謝されることも多くなります。

そして、子どもたちが元気になっていく姿を見るのはやりがいにも繋がりますよね。医療現場で働く保育士は、通常の保育園で働く以上の知識や経験が必要ですが、興味がある方はぜひこの機会に病棟保育士としてキャリアアップを目指してみてるのもいいかもしれません。

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