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保育士の子ども優先で保育所に!人材不足・待機児童の解消につながるかも?

政府は、2018年度から保育士の子が優先的に認可保育園に入園できるよう、全国の自治体に通達を行いました。子育て中の保育士にとっては注目のこのニュース、詳しく解説していきます。

2018年度の待機児童対策、保育士の子は優先で保育所へ

政府は9月29日付で全国の自治体に「保育士の子が優先で保育所に入れるようにする」と発信。出産や子育てのために保育の現場を離れている「潜在保育士」を呼び戻し、保育現場の人材不足を解消することがねらいです。保育士の資格を持っているけれど、出産や子育てのために現場を離れている…という方にはうれしいこのニュース、詳しく解説していきます。

平成29年9月に厚生労働省が公表した「保育所関連状況取りまとめ」によると、平成29年4月時点での待機児童数は2万6081人。昨年に比べ2500人以上の増加となっています。政府や自治体は待機児童問題を解消するべく、保育所の新設や企業主導型保育事業の後押しなどさまざまな政策に取り組んでいるものの、まだまだ追いついている状況とは言いがたいのが実情です。思うように保育環境を整備できない理由のひとつに、深刻な保育士不足が挙げられます。

資格を持っていても働かない「潜在保育士」は多い

保育士不足を受けて政府が着目しているのが、保育士資格を持っているにもかかわらず、保育の仕事に就いていない「潜在保育士」の存在です。潜在保育士となる原因には「給与面への不満」や「就業時間の長さ」が目立ちますが、その一方で「復職を希望していながら子育て中のため復職が難しい」という方も実は少なくありません。そしてその復帰できない理由には「自身の子が待機児童になってしまい、就業できる環境が整っていないから」といった声もあがっているのが実情です。
今回の政策は、子育て中の保育士資格所持者の復職をうながすことで保育士不足を解消し、待機児童問題の解決につなげていくことが目的です。では、保育士の子どもは保育園入園時にどのような「優先」を受けることになるのでしょうか。

保育士として復職するなら入園優先順位が上位に…!

園に直接申し込みを行う認可外の保育所とは異なり、認可保育園(保育所)の場合は自治体を通じて入園申し込みを行います。入園は先着順ではなく、親の就労状況や子どもの人数などを考慮し「いかに保育に欠けるか」で入園の優先順位が決められる仕組みです。優先順位は選考指数(利用指数)と呼ばれる「点数制」をとっている自治体が多く、点数が高いほど優先的に入園することができます。点数のつけ方は自治体によって異なりますが、今回の政策では、保育士の子どもが最優先で入園できるよう「加点」というかたちでうながしていくというケースが多くなるようです。2018年度の入所申し込みから適用される予定ですので、復職を希望している方は、今後優先的に保育園を利用できるようになるかもしれません。条件などは自治体によって異なりますので、入園を検討している方はぜひ一度問い合わせてみるといいでしょう。
また、勤め先の保育園が住まいのある自治体とは異なるケースであっても、住まいのある自治体の認可保育園に優先入園できるようになるというのもポイントです。つまり、A区に住まいのある保育士が、B区の保育園に就職を決めた場合であっても、A区の認可保育園で優先順位があがるのです。待機児童問題が深刻な自治体に住まいがある方も、ぐっと復職しやすくなりそうです。

勤務先の保育園への入所もOKに

これまでは「身内びいきが起きる」「仕事と家庭が混在する」などの理由で、親が働く保育園への入園を認めていない自治体が多く存在していました。ですが今回の政策では、保育士の「家庭と仕事の両立支援」や「長期就業の推進」を目的に、親が働く保育園への入園も可能とする方向に動き出しています。もちろん「わが子びいき」にならないよう注意するなどの配慮は必要ですが、勤務先の園に保育をお願いできるのは安心感がありますよね。

「そういうことじゃない…」の声も

潜在保育士が復職しやすい環境をつくることで、保育士不足を解消し、ゆくゆくは待機児童問題の解消につなげていくという今回の政策。「働きたくてもわが子の預け先がなくて働けない」と頭を抱える潜在保育士の方にとっては画期的な政策ではあるものの、「そういうことじゃない…」という疑問の声も少なからず上がっているのが実情です。そもそも、潜在保育士が保育士として復職しない一番の理由は「給与面への不安」。次いで「就業時間の長さ」です。保育士不足を解消するために潜在保育士の復職を促すのであれば、待遇面の改善は必要不可欠。保育園を利用しやすくすることで復職を促すのももちろん大切ではありますが、保育士の仕事が尊重され、待遇が改善されていくことを願うばかりです。

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