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保育士のブランク、気にしなくても大丈夫?再就職のための方法とは

読了の目安:約5分
保育士の資格を保有しながら、現在は保育士として働いていない「潜在保育士」が数多く存在しています。
潜在保育士のなかに一定数存在する「出産や育児などで保育の現場を離れた層」には、ブランクを気にして再就職を諦めてしまう人が多いようです。
しかし、実は保育業界には「ブランクがマイナスポイントになりにくい」という特徴があります。

今回は、「保育士のブランクはどう見られるのか」や「ブランクの不安をやわらげるための対処法」について解説します。
また、「ブランクをプラスのアピール材料にする方法」も取り上げるので、面接の際に活かしてみましょう。

今回のポイント

人材不足の保育業界では、現在保育士として働いていない「潜在保育士」が注目されている!

ブランクに悩む保育士さんを支える、自治体の再就職支援などの多彩な制度を活用しよう

ブランク期間中の子育て経験などをアピールすれば面接で高く評価してもらえる!

保育士のブランク、あまり問題ないって本当?

一般企業では、仕事にブランクがあると「新しい知識についていけていない」「現場は以前と違い変化しているのではないか」「体力的に心配」などと考え、再就職に二の足を踏んでしまう人は多いものです。
出産や育児が理由で現場を離れた場合、家庭とうまく両立できるのかという不安もあるでしょう。

しかしながら、実際のところ保育士はブランクがあってもそれほど問題とはなりません。
保育業界では保育士不足が叫ばれており、慢性的に人手不足です。保育園側は何とか資格を持っている人を確保しようとしているので、保育士はブランクがあっても歓迎されるのです。

さらに、保育士はブランクがあっても教育コストがそれほどかかりません。すでに保育士の資格を持っている人や経験のある人は、貴重な人材として重宝されるでしょう。

人材不足の保育業界で期待される「潜在保育士」とは

人材不足の保育業界で注目されているのが、いわゆる「潜在保育士」の存在です。

潜在保育士とは?

潜在保育士とは、保育士の資格を持っていながら保育関連の職場で働いていない人のことを指す言葉です。

保育士の資格所持者は、全国で約120万人もいると言われていますが、そのうち潜在保育士の人数は約80万人にのぼります。

潜在保育士は、資格を取得した後に一度も保育施設で働いていない人と、保育施設で働いていたものの今は勤務していない人の2種類に分けられます。
厚生労働省のデータによると、保育士資格取得者のうち保育施設で働いたことがない人の割合は16.8%、働いたことがある人は83.2%です。

この統計からすると、現在は潜在保育士であっても、ほとんどの人は以前に保育施設で働いた経験を持っていることが分かります。

潜在保育士が保育業界から離れた理由

潜在保育士は、なぜ保育業界から離れてしまったのでしょうか?
保育士の退職理由で1番多いのは、「結婚・出産」です。続いて「給与が低い」「人間関係」となっています。

結婚や出産が1番の理由に挙げられていることから、子育てをしながら保育士として両立するのは難しいと考える人が多いことが分かります。

そもそも保育士を目指すほとんどの人は、子どもが大好きです。
子どものことを大切に考えているからこそ、自分に子どもが生まれた時には子育てに十分時間を取って専念したいと思うのかもしれません。

さらに、保育士は国家資格が必要な専門職であるにもかかわらず、ほかの国家資格が必要な職業と比べて給料が低いこともネックになっています。

拘束時間の長さや業務量の多さと比べて、給料が割に合わないと考える人もいます。
中には、勤務時間外や休日に研修や勉強会が実施されたにもかかわらず、手当が発生しないというケースもあるようです。

保育業界は女性が多いため、人間関係に難しさを感じる人が多いのも現状です。同僚や上司とうまくやっていくことや、要望の多い保護者と上手にコミュニケーションを取ることに限界を感じることもあるのでしょう。

「条件が合わない」という理由も、潜在保育士が現場にに戻らない要因

一般的な企業では、育休や産休を経た後に職場復帰をするケースが多いでしょう。
では、保育士が育休・産休後に保育現場に戻らず潜在保育士となってしまっているのは、どうしてなのでしょうか。

まず挙げられるのは、給与の低さです。一度働いた経験があり、保育士の給料や手当の相場を知っているからこそ、戻りたくないと考えるのかもしれません。

また、残業や持ち帰りの仕事が多く、家庭との両立が難しいことも理由に挙げられます。
保育士は子どもたちと接することだけが仕事だけではありません。保護者への連絡やさまざまな行事のスケジュール管理など、事務仕事もたくさんあります。

そして、就業時間が合わないことも理由の1つです。施設にもよりますが、朝早くから夕方遅くまで拘束されることもあり、不規則な勤務が続くこともあります。

さらに、再就職に際して、ブランクが問題にならないかと不安に感じることも保育士の職場復帰を妨げる一因となっています。

潜在保育士はなぜ増え続けるのか

潜在保育士が増え続ける理由の1つは、不安を取りのぞくサポートが不十分なことです。

保育士には、子どもを預かる責任の重さや事故などの不安がつきものです。
その不安が取りのぞかれない以上、もう一度保育士として働くことは難しいと考える人が多くいます。

もう1つ、保育士の必要性についての広報が十分ではないことも挙げられます。

保育士不足の中、現場では保育士が必要とされているのに、そのニーズの高さに関する情報が保育士の資格を持つ人まで伝わっていないという実情があります。

ブランクの不安を解消するためのポイントは?

保育ニーズの多様化から、保育の現場ではアレルギーを持った子どもへの対応や、障害をもった子どもへの適切な関わり方などの、新しい知識が必要とされています。

ブランクがあると、そうした最新の情報に対応できるかなど、再就職について不安を感じることがあるでしょう。
また、ブランクの期間が長いほど、現場で働いていた経験や感覚を忘れているのでは…と危惧することもあります。
そこで、以下よりブランクの不安を解消するためのポイントを解説していきます。

Point1:潜在保育士に対する自治体の補助金をチェックしよう!

慢性的に不足している保育士を確保するために、全国の各自治体は潜在保育士の再就職を支援しています。

潜在保育士の就職支援のための補助金を予算に組み込んでいる自治体も数多く存在するため、ブランクからの復帰を目指している方はお住まいの自治体にどのような就職支援金があるのか確認してみましょう。

就職支援の内容は自治体によって異なりますが、家賃補助を実施している自治体もあります。
家賃の補助を受けられるなら毎月の経済的な負担が減り、保育士の給料の低さがネックにならなくなるかもしれません。

また、保育士の子どもが保育園に入園するのを優先したり、保育料を支給または賃与したりしている自治体もあります。

子どもを預けることができればその間外に働きに出ることができ、保育士の仕事と家庭を両立しやすくなるでしょう。

Point2:職場復帰セミナー

都道府県や各自治体が運営するハローワークは、潜在保育士の再就職を支援するために復帰セミナーを開催しています。

「保育制度について」「危機管理と事故防止について」「保護者とのコミュニケーションの取り方について」など、さまざまな職場復帰セミナーが行われています。
開催される会場や時間、定員などの募集要項は、各ハローワークのホームページに掲載されています。参加するためには事前の申し込みが必要なので注意しましょう。

Point3:ブランク歓迎などの求人に応募する

保育士の求人募集に応募する時に、ブランク歓迎と記載している求人を選ぶこともできます。
探してみると、保育士の募集でブランク歓迎としているところは意外と多いものです。

ブランク歓迎の職場では、ブランクのある人もスムーズに現場で働き出すことができるように、入職した時に研修が組まれている可能性が高いです。また、OJTなどがあり、教育体制や相談相手が整えられていることもあります。

再就職先として受け入れ態勢がきちんと整備されたところを選べば、ブランクに不安を感じている人も安心して働けますね。

Point4:勤務形態の見直し

保育の仕事は子どもたちと一緒に外で遊ぶ、子どもを抱っこするなど体力を使うことが多いです。
そのため、家庭とうまく両立できるかどうかと最初は不安になるかもしれません。

そこで重要なのが、勤務形態を見直してワークライフバランスを上手に取っていくことです。

短時間勤務が可能な時短社員となるには、勤続1年以上であることが条件に挙げられており、再就職の時点では適用されることが難しいでしょう。
そのため、いきなり正社員としての復帰を目指すのではなく、期間限定の派遣や非常勤など、正社員以外の勤務形態から始めてみる方法もあります。

また、パートやアルバイトとして働くうちに仕事に徐々に慣れ、自分の中の不安も取りのぞけたと感じたら、正社員としての道に挑戦してみるのも選択肢の1つです。

Point5:短時間正社員という道を選ぶ手も

短時間正社員とは、1週間の所定労働時間が正社員よりも短い社員のことです。
これは、子育て中や介護をしているなどで、フルタイム勤務が難しい人のために作られた制度です。働く時間が短くても、基本給・賞与・退職金などの算定方法は通常の正社員と変わりません。

短時間正社員として働くことは保育士でも可能です。働き方改革の導入により、国は保育士が短時間勤務を選択できる事業所を増やすことを目指しています。
保育業界においても、多様なライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が受け入れられつつあるのです。

Point6:小規模保育園や企業内保育園で働く

小規模保育園や企業内保育園では、園庭がない場合が多く室内遊びがメインです。そのため、ブランクあけで子どもの体力についていけるか心配がある人でも、安心して働くことができるでしょう。

さらに、小規模保育園や企業内保育園であれば大きな行事がないため、大がかりな準備に追われることがありません。
それにより、残業や持ち帰りの仕事なども少なくなり、家庭との両立がしやすい環境にあります。

預かっている子どもの人数も少ないため、子どもの名前や個性を覚えるのも容易です。保護者が迎えに来た時も、誰のお迎えなのかがすぐに分かります。
働く職員の数も少ないので、さまざまな情報共有がしやすく、臨機応変な対応を取りやすいのもメリットと言えるでしょう。

ブランクがある場合、面接ではどう話せばいい?

一般的な業界ではブランクがあるとマイナス要素となってしまうため、面接でよい評価をされないのではないかと不安に思うこともあるでしょう。
ブランクのある保育士の場合は、面接ではどのようなことを心がければよいのでしょうか。

保育士の場合、ブランクはマイナスではない

一般的に、仕事におけるブランクはマイナスと捉えがちですが、実際はそうとも限りません。

近年では、働き方改革をはじめ女性の社会進出の認識が進んできています。そのため、ブランクを必要以上にマイナスとして気にすることはありません。

特に、保育士の資格や保育士として働いた経験を持っているなら、ブランクがあっても歓迎されやすいということを覚えておきましょう。

保育現場から離れた理由・戻ってきた理由もしっかり伝えよう

以前の職場を辞めた理由が出産や子育ての場合、子育ての経験があることは保育士として大きなアピールポイントとなります。
子育て経験や、子どもが生まれたことにより保育に関心を持った生活をしていたことを話すことで、高評価をもらえることもあります。

保育士を辞めた後、別の業種で働いていた場合もあるでしょう。
その場合は、そこで得た知識や経験、スキルなどを話し、それらを今後はどのように保育業界で活かせるのかをアピールすることが重要です。

面接では、保育業界に戻ってきた理由を聞かれることが多くあります。その質問を受けたなら、保育の熱意や志望動機をしっかり伝えてアピールするチャンスです。
他業種からの保育復帰の場合は、どのようなきっかけで保育にかける思いが戻ったのか、以前に働いていた時と今とではどのように保育の思いに変化があるのかなどを話すのも効果的です。

おわりに
保育業界では人材不足が深刻な問題となっているため、ブランクがあっても保育士は貴重な人材であることに変わりはありません。
自治体の再就職支援やハローワークの職場復帰セミナーなどを活用して、ブランクの不安を取りのぞきましょう。
面接では、ブランク期間に身につけた知識や経験を保育業界でどう活かせるかをアピールすれば、評価してもらいやすくなります。
ブランクをアピールに変えて、保育業界への復帰を目指しましょう。
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