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福祉の視点で子どもを支援する保育児童ソーシャルワーカー

最近、保育園が自治体と連携し保育士のソーシャルワークが進んでいます。そこでより、保育士の価値を上げるためにソーシャルワーカーの資格に注目が集まっています。

■虐待・いじめ・不登校……問題を抱えた子ども・家庭をサポート

 

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保育施設や学校などにおいて、そして社会において「問題を抱えた」子ども達の存在が鮮明に浮かび上がってきています。家庭環境に恵まれていなかったり、虐待を受けていたり。児童生徒の中では、いじめや不登校で悩んでいるというケースも後を絶ちません。子どもが、それらの問題によって生命まで危険にさらされてしまうことも少なくありません。

「子どもの虐待死」「学校でのいじめを苦に自殺」などのニュースを知ったとき、やりきれない気持ちに胸が苦しくなります。こうしたニュースが目立つことは、当たり前に生活することさえ困難な子どもが増加していることの証拠です。これは現代の大きな社会問題です。子どもにとって問題のある環境を改善に導くための仕事があります。それが、子どもに関わる「ソーシャルワーカー」です。「保育児童ソーシャルワーカー」という資格とともに解説していきます。

■ソーシャルワークの視点で子どもを「生きやすく」

ソーシャルワーカーという職業は、広い意味では福祉の専門家です。「ソーシャルワーク」を行う人だからソーシャルワーカー。ではソーシャルワークとは何でしょうか。それは、生きていくうえでさまざまな問題を抱えた人に対し、福祉の制度・サービスを利用して生活環境改善などをはかり、より「生きやすく」するために相談を受け支援をすることです。このソーシャルワークの視点で、子どもやその家庭をサポートしているのが保育分野の福祉の専門家、保育ソーシャルワーカーです。

子どもは、健やかに成長していくために守られる存在です。十分に守られることがなかったり、家庭や保育園、幼稚園、学校などの環境によくない影響を受けてしまっていたりする子どもには、手を差し伸べて生きやすくしていくことが必要です。このケースにはこの制度を、このケースにはこのサービスを、と、福祉の専門家であるからこその対応ができることで、子どもを「救う」結果につなげていけます。保育ソーシャルワーカーの存在は、とても重要なものといえます。

■「保育児童ソーシャルワーカー」の資格

保育や教育の現場でソーシャルワーカーとして活躍している人はたくさんいます。例えば保育園で「保育ソーシャルワーカー」として、また学校で「スクールソーシャルワーカー」として活躍しています。そして「保育児童ソーシャルワーカー」という言葉もあります。こちらは資格名です。一般社団法人医療教育協会が認定する民間資格です。

同協会が教育指定校とする「保育士」「幼稚園教諭」「養護教諭」の履修過程のある大学・短期大学・専門学校に通学し、試験に合格した人が資格を取得できます。資格を得ることによって専門知識を学んだこと、十分な知識があることの証明になります。資格を就職や転職の際のアピールポイントとして活用することが可能です。

■子どもを支援するソーシャルワーカーの必要性

保育児童ソーシャルワーカーの有資格者や、さまざまな保育・教育の現場、各種施設などで子どもをサポートしているソーシャルワーカーなど、子どもが対象となる福祉の知識がある保育者が現在、必要とされています。冒頭にも挙げたように、問題を抱えた子どもは増加しています。現代社会においては、子どもが置かれている環境は大きく変化して多様化しています。家庭のあり方、保護者の子どもに対する姿勢なども、一概に「これが普通」などとはいえないくらいです。問題が表面化せずに隠れている場合などもあります。

社会や家庭が変化すれば、子ども達の心や、子ども同士の関係も変化します。複雑でデリケートな問題も多く存在します。そんな中で、子どもを「生きにくい」苦しみから救う専門家が求められるのは当然の流れです。子ども自身の心に寄り添うこと、そして保護者からの相談を受けること、保育施設・学校や地域の人達に関わることなどを、福祉制度・サービスを知ったうえで実施し問題解決に向かう、責任ある仕事です。

■子どもを支援するソーシャルワーカーの活躍の場

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問題を抱える子どもは、保育施設や学校だけにいるのではありません。医療施設や養護施設もソーシャルワーカーの活躍の場です。子どもの家庭や福祉関係機関を訪問することもあります。保育士として働く人がスキルアップのためにソーシャルワークを学んだ場合、より広い範囲での仕事が選択可能になるといっていいと思います。

福祉はもちろん、法律の知識やカウンセリング技術も身に付いていれば、大幅なスキルアップも可能です。また「ソーシャルワーカー」としてでなくても、専門知識のある保育者は求められています。保護者の問題に対して、相談に応じることができるからです。

■ソーシャルワークの視点を保育者が生かす

保育施設で、子どもに影響のある環境などを改善するため保護者の相談を受ける場合に使える、ソーシャルワークの「基本姿勢」ともいえる考え方があります。問題解決や援助が必要な保護者に「こうしなければならない」といった接し方はしません。保護者の言い分や現実を理解し受け止めることが必要です。そして、保護者の意志や選択を尊重し、その決定を支援します。問題があっても、保育者と保護者は子育てにおいて協力関係にありますので、子どものために支援することは必要となってきます。

この協力関係が、敵対関係になったり、断絶してしまう危険さえもあるのが人の心の複雑さなのですが、ソーシャルワークの考え方によって保護者を理解しようとすれば、事態が好転する可能性も出てきます。保護者その他の関係者へソーシャルワークの技術によって対応することで、問題にしっかりと対応していけるのです。

■子どもにも大人にも通じる「受け止める」姿勢

子どもに対して常に否定的な言葉や態度をもって接していると、その子は自分自身というものを「認めてもらえないもの」と感じてしまい、心の成長に悪影響となります。保育の知識や経験があれば、子どもを「受け止める」姿勢が重要というのはよくわかってくるものです。受け止める、受け入れることが信頼につながって、子どもの心の状態が安定していきます。

これは、相手が大人でも、子どもの保護者でも同じことです。そして、問題を抱えた保護者だとしても受け止めて理解していくことができないと、事態がさらに深刻になってしまうこともあります。相談や支援ということ以外でも、ソーシャルワークの視点や対話の技術は保育の現場で生きてきます。ソーシャルワーカーが求められているのと同様に、ソーシャルワークの視点もまた、現代の保育や教育、そして社会に求められています。

■ソーシャルワークを学ぶなら

保育児童ソーシャルワーカーの資格取得を目指したい、という場合には、すでに述べたように学校での履修と試験の受験が必要です。また、ソーシャルワーカーとして働きたい、そして保育者としてのスキルアップのためにソーシャルワークの視点を身につけたい、など、ソーシャルワークを学ぶ際には、専門書籍等を読むほか、セミナーや研修も利用できます。

職場や会社のセミナーのほか、外部セミナーや研修を受ける際に「ソーシャルワーク」がテーマのものを選んでみると得るものがあると思います。保育者として、そしてソーシャルワーカーとして、知識や経験を活用して困難に直面している子ども、そして大人を支援する道も、保育の仕事にはあります。

 

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