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保育士の連絡帳、書き方をどうすれば保護者に伝わりやすい?

読了の目安:約5分
保育士の連絡帳
保育士なら誰しも、毎日のように記載する連絡帳の書き方で困った経験があるのではないでしょうか?連絡帳では、その日に起こったことをただ書き連ねるだけでなく、子どもの様子を生き生きと分かりやすく伝わることが求められます。

ここでは、そんな連絡帳の目的や、保護者が求めていることに加え、伝わりやすい書き方のコツなどについて、例文を交えながら解説します。連絡帳がうまく書けないと悩む保育士の方は、ここで書き方の基本をつかんで、苦手意識を克服しましょう。

今回のポイント

連絡帳を記載する目的や、保護者が知りたいことを十分に理解した上で書いてみよう。

例文を参考に、子どもの様子が伝わりやすい書き方のポイントを押さえよう。

さまざまな工夫を散りばめて、保護者や保育士の成長につながる連絡帳を作ろう。

保育士が連絡帳を毎日書く目的とは

連絡帳の用途

連絡帳を書く時、その目的を考えたことはあるでしょうか?日々の仕事に追われる保育士と同じく、保護者の方も夫婦で共働きをするなど、毎日を忙しく過ごしています。

そのため、朝と帰りの挨拶以外、保護者の方とゆっくり話す機会を持つことは難しいでしょう。そんな中で連絡帳が果たす役割とは、常に保護者と保育士のコミュニケーションを欠かさないためのものなのです。

保護者は行事などを除き、保育園にいる時の我が子の様子を見ることができません。保育士が連絡帳を使って子どもの様子を知らせることで、初めて保護者は保育園での子どもの様子や成長を知ることができるのです。

一方、保育士の方も保護者からの書き込みを読むことで、家庭での子どもの体調や様子を把握でき、日々の保育に役立てることができます。時には、連絡帳のやり取りを通じて、保護者から子育てに関する質問や相談を持ちかけられることもあります。

そんな時は、保護者の気持ちに配慮しつつ、保育士の立場からできるアドバイスを行います。

保育士から保護者へ

ではここで、連絡帳を通して保育士から保護者の方へ伝えるべき情報の中身を整理してみましょう。

まず必要なのは、その日のエピソードや、子どもの様子です。「今日はお昼ご飯を残さず食べました」「大好きなぞうさんの絵をうまく描けて、うれしそうにしていました」など、上手にできたことを交えて報告するのがポイントです。

保護者が安心して子どもを預けられるよう、保育園での出来事をポジティブに伝え、子どもの日々の成長を知ってもらうようにしましょう。

また、食事や睡眠、排せつなどについても記載します。ミルクの量や食欲の有無、食事の時の様子をはじめ、お昼寝の時間や眠りの深さ、排せつの状態など、こまめに情報を知らせてください。これらにより保護者は安心感を得られ、家庭での育児にも役立てられます。

子どもがケガをしたり、体調を崩したりした場合も、ことの経緯や子どもの変化を必ず連絡帳に記載します。隠さず伝えることで保護者の不安が解消されます。もし家庭でお願いしたい対処方法があれば、それも詳しく書いておきます。

場合によっては、誠実に謝罪することが必要になる場合もあるでしょう。そこできちんとした対処を行えば、保護者から保育園への信頼感も高まります。

保護者から保育士へ

連絡帳のやり取りでは、保護者からも子どもの体調や家庭での様子が送られてきます。子どもが家庭でどのように過ごしているかを知れば、子どもに対する理解が深まり、よりよい保育を行うためのヒントになります。

もしそこで体調不良の記述があったなら、保育園でも体調を注意深く観察し、可能な限り悪化させないように配慮しましょう。いつもよりも目を行き届かせるため、同僚や先輩の保育士と情報を共有することも大切です。

また、連絡帳には保護者が日頃から抱えている子育ての悩みや疑問が書き込まれてくることもあります。一人で子育てに不安を感じる保護者も多いものです。それらに対しては、必ず返事を書くようにしてください。どのようなことが気になっているのかを正しく把握し、不安を抱える親

心に寄り添いつつ、できるだけ具体的なアドバイスを返してあげましょう。その後の連絡帳のやり取りでも、心配事に対する保育園としての取り組みや、成長の様子、心配事が解決されたことなどを積極的に伝え、保護者に安心を与えられる記載内容を心がけましょう。

保育士の連絡帳の書き方のコツ

5W1Hで伝えられているか?

次に、連絡帳を書く時のコツを見ていきましょう。連絡帳で伝える情報に必要なのは、保育園での出来事や子どもの様子を保護者がイメージしやすいように書くことです。

そこで次の5W1Hを盛り込むと情報が具体的になり、分かりやすさが高まります。ぜひ参考にしてください。

When(いつ)

Where(どこで)

Who(誰が)

What(何を)

Why(何故)

How(どのように)

例えば、「Aちゃんが水遊びをした」ことを伝える場合、次のように書いてみましょう。「今日の午前中はとても暑かったので、園庭のビニールプールに入ってボール遊びをしました。Aちゃんはお友達と一緒にはしゃいで、にこにこと楽しそうに笑っていました」

このように、5W1Hの内容を入れると、そこにいなかった保護者にも、子どもの様子を生き生きとイメージしてもらうことができます。

また、書く内容が思い浮かばなかった場合にも、この5W1Hを文章の組み立てる際の元にしてみましょう。それぞれに当てはまることを探してみると、案外、書ける材料が見つかるものです。

子どもの様子や記載や感情がしっかりしている

保護者は、我が子の日々の成長をとても楽しみにしています。新しくできるようになったことを通して、子どもの成長を肌で実感できるのです。特に乳幼児の場合は、ちょっとした変化が無事に成長していることの証になります。

連絡帳は、そんな大事な時期に、保護者が喜びや楽しさを感じた記録となります。将来のよい思い出となるよう、子どもの成長をしっかり記録してください。

【例文】

「今日Bちゃんは、初めて自分でおもちゃを箱から取り出して遊びました。お母さんがお着替え用に準備してくださったお気に入りのお洋服を見て、うれしそうな笑顔を浮かべた様子がとてもかわいらしかったです。少し前まではお母さんを見送った後、なかなか泣き止まなかったのですが、最近では泣く回数も減り、少しずつ保育園に慣れてきたようです」

このように、実際に起きた出来事の報告に加え、子どもの感情表現の様子を描写することで、よりイメージしやすい具体的な報告になります。

また保護者は、保育園でお友達ができたかや、誰と遊んでいるかにも関心があります。お友達との交流を付け加えることで、子どもが保育園になじんでいる様子を伝えられるでしょう。そうすれば保護者に安心感が届き、喜ばれる連絡帳となるはずです。

【例文】

「今日は、みんなで外に出ておにごっこやブランコで遊びました。お友達のCちゃんやDちゃんと元気に走り回って、楽しそうに笑っていたのが印象的です。虫取りにも熱中していて、自分で捕まえたバッタも見せてくれました。たくさん動いたので、お昼寝は13時から1時間半ほど、ぐっすりと眠りました」

その日の活動内容を伝える場合、箇条書きのようにすると、温かみのない事務的なイメージになってしまいます。そうではなく、何をどのぐらい頑張ったかやどのようにうれしそうにしたかなど、子どもの様子を丁寧に伝え、生き生きとした文章になるよう心がけます。

また、お昼寝についての記載も、保護者にとって重要な情報になります。夜の寝付きは、園でのお昼寝で何時頃からどれぐらい眠ったかにも左右されるからです。お昼寝をした時間やどの程度よく眠っていたかも伝えるようにするとよいでしょう。

ポジティブな伝え方

連絡帳には、うまくできたことだけを記載するわけではありません。時には、うまくできなかったことや、トイレまで待てずにおもらしをしてしまったなど、子どもの失敗を伝える必要もあるのです。

そうした場合、保護者を過度に心配させないよう、できるだけ明るく伝えることが必要です。伝え方を誤ると、クレームに発展してしまう可能性も考えられますので、注意しましょう。うまくできないことがあったとしても、苦手なことに対してどのように頑張って取り組んだかなど、できるだけポジティブな伝え方で記載しましょう。

保護者が知りたい連絡帳の内容

保護者の質問や相談にしっかり答える

保護者の方は、連絡帳でのやり取りの中にいろいろなことを求めています。まず大切にしたいのが、保護者から書き込まれてくる質問や相談事です。保護者が知りたがっていることや言いたいこと、不安に思っている理由などをしっかりと把握し、的確に答えられるように努めましょう。

子育ての悩みについては、保育園での子どもの様子も交えて、アドバイスをしてみてください。基本的には、どの保護者に対しても敬意と感謝をもってコミュニケーションを図ることが重要です。その上で、保護者の性格や子どもの年齢に応じて、書き方や内容を変えてみるのもよいでしょう。

子どもの体調の変化やケガをした時の詳細

保護者は、我が子が保育園で体調を崩した、ケガをした、トラブルが起きた、などといったことに敏感です。自分では保育園での様子を把握できないため、いたずらに不安が募り、さまざまな心配をしてしまうこともあります。

ですから、もし何か普段と違うことが起きた時には、連絡帳にその出来事を詳細に記載するようにしましょう。

それが体調不良なら、いつ、どのような症状が出たのかはもちろん、その場で行った対処も伝えてください。そうすれば保護者は連絡帳の内容を参考にして、家でどう対応するかや、病院を受診するかどうかを決められます。共働きの方なら、次の日に仕事を休むかどうかを判断する材料にもなるでしょう。

また、子ども同士のケンカが起きたなら、我が子がその当事者なのか、巻き込まれた側なのかは、保護者として気にかかるところです。ことの経緯や原因を含め、その状況を丁寧に報告してください。

もしもそれが大きなトラブルだったら、連絡帳に書いた内容に誤りや不適切がないか、上司である主任保育士や園長に確認をしてもらうようにしましょう。その際、園の方で不手際があったら、お詫びの言葉も必要になります。

ただし、文章ではうまく伝わらないケースもあります。誤解を回避し、誠意を伝えるためには、連絡帳に頼らず口頭で説明する場合も出てくるでしょう。

【例文】

「今日の午後、Eちゃんがかるたで遊んでいる時に、お友達のFちゃんの手が誤って当たり、腕にひっかき傷ができてしまいました。取った枚数を競っているうち夢中になり過ぎて、お互いの手がぶつかってしまったことが原因です。Eちゃんの腕には少し出血も見られましたので、傷口を洗って絆創膏を貼りました。Fちゃんが謝ったら、Eちゃんは「いいよ」と答え、その後はまた一緒に遊んでいたようです。今後はこのようなことがないよう、より一層注意して見守るように致します。誠に申し訳ございませんでした」

よりよい連絡帳になるための保育士の工夫

ここまでは連絡帳の目的や、保護者が求めるもの、書き方のコツなど、連絡帳の作成に関する基本的な事柄を見てきました。次はもう一歩踏み込み、さらに連絡帳をよりよいものにするための工夫やノウハウについて、ご紹介します。

子どもが話してくれたことを記載する

保育園での子どもたちは、その時に興味や関心があること、家庭や家族のことなどを保育士にたくさん話してくれているはずです。子どもたちは、保育士を信頼しているからこそ、自分の話をしてくれます。

連絡帳には、そうした内容も盛り込んでみましょう、保護者の方からすれば、それはそのまま子どもと保育士との良好な関係が伺えるエピソードとなり、安心して保育を任せられるようになります。

子どもの様子を周りの保育士や子どもたちに聞いてみる

子どもの情報がたくさん集まれば、それだけ連絡帳に書かれる内容も深まります。もしも複数人で担任しているなら、他の保育士にもその子の様子を尋ねてみましょう。それまで知らなかったその子の一面が見えてくるかもしれません。

また、同じクラスの他の子どもたちに話を聞くのもおすすめです。自分以外のより多くの人の話を集めることで、連絡帳の内容をさらに充実させることができます。

保護者を褒める

子どもを見ていて、何かうまくできたことがあったら、その子だけではなく、保護者の方も一緒に褒めるようにしましょう。例えば、脱いだ靴を自分でそろえた子どもがいたとします。

その場合、保護者にも同じ習慣があったり、日頃からよく言い聞かせているという可能性が考えられます。そこで、子どものよいところを保護者の教育やしつけと結びつけて褒めるのです。それにより親としての自信も高まります。

家庭での様子を聞く

保育園で気になる様子の子がいた場合、その様子を保護者に伝え、家庭でも同じことをしていないか、聞いてみるのも一案です。例えば、お昼寝の時間が次第に短くなっている子どもがいたら、家庭での過ごし方や、生活習慣の変化が影響していることが考えられます。

原因が分かれば、保育士として柔軟に対処することもできますし、保護者の方に気づきを促すこともできるでしょう。保護者と保育士が、どちらも子どもに対する認識を深め、それを共有し、互いに成長する機会になるのです。

おわりに
連絡帳の書き方で悩んでいる保育士の方に向け、5W1Hなどの文章の基本や、保護者に伝えるべき基本的な情報、それらの伝え方のコツなどを紹介しました。
これらをマスターすれば、連絡帳の作成で困ることは少なくなります。
トラブルの報告をする場合など、書き方が難しい場合は先輩のアドバイスも取り入れ、保護者に失礼のない、安心感を与えられる連絡帳作りを心がけてください。
また、連絡帳は保護者の方とのキャッチボールでもあります。
保護者が知らせてくれる家庭での情報は、園での保育の参考にもなります。
さまざまなことを自由に書き込める連絡帳となるように心がけましょう。
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