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子どもは保育園になじめる? 知っておきたいお試し保育のこと

保育士,お試し保育
「お試し保育ってどうなの?」「お試し保育をしたいけれど、どういうところが決め手になるの?」……子どもを保育園に預けたい、という保護者の方から、よく聞く声です。今回は、そこに焦点を置いてみましょう

■お試し保育、慣らし保育に向けて

「お試し保育ってどうなの?」「お試し保育をしたいけれど、どういうところが決め手になるの?」……子どもを保育園に預けたい、という保護者の方から、よく聞く声です。保育園生活を新しくスタートさせるとき「うちの子は保育園になじめる?」「この保育園は本当に自分たち家族の状況と合う?」などの不安や心配があると思います。

それらを解消する仕組みが「お試し保育」です。新生活に向かうお子さんのためにも、保護者には不安をなるべく解消し、保育園について合うかどうか判断し、十分に準備をしてもらいたいですね。保護者の気持ちに応えられるよう、お試し保育について知っていただきましょう。

■お試し保育の背景

お試し保育は、保育園に慣れるための期間をあらかじめ設ける仕組みです。子どもが新しい環境として保育園に入るとき、つまり、保護者が育児休暇から職場復帰をするときや、就職をするとき、これまでの保育園から別の園に変わるときなどに行われます。お試し保育の別の呼び方として「慣らし保育」や、子ども側の立場をとった「慣れ保育」などもあります。

保育園に行くこと自体が初めての子どもにしてみれば、それまでの「自分のおうち」で「自分の家族」だけと過ごす生活が、新たに保育園での生活となるわけですから、かなり大きな環境の変化です。転園の場合でも、場所やまわりの人が変わるのには驚きがあることでしょう。このような変化に、子どもに段階的になじんでもらおう、というのがお試し保育の目的です。

■お試し保育の期間や方法はさまざま

お試し保育の「やりかた」は、各保育園によって異なります。自治体や園の方針として「お試し保育がない」ところもあります。期間もそれぞれですので、まずは、行こうとする園に「お試し保育があるのか」「期間や方法はどうなっているのか」ということを確認することが大事です。

保護者の立場からは、自治体や園の情報をよく見て、必要なら質問をするなどしてよく見極めることが必要となります。

■保護者がお試し期間にやっておきたい「準備」

保護者は、新しい環境に子どもが慣れる、ということに気を取られてしまいがちですが、保護者自身も「新しい保育園に子どもを預ける」という新生活のスタートになることを意識しておくといいでしょう。園へ行く際の持ち物や交通、園に行くことを踏まえた生活の時間配分などを考えて、できればシミュレーションもしておきたいものです。

お試し保育の期間があるのなら、そのような準備も一緒にしておくとよいでしょう。そして、お試し保育で「子どもが園になじめるか」「生活と園が合うか」「園の方針や保育の方法を指示できるか」などを総合的に判断すれば、保育園の利用を組み込んだ順調な新生活になるのではないでしょうか。

■お試し保育がなくても平気?

お試し期間を設けずに、最初から既定の時間、子どもを預かるという方針の園もあります。「いきなり環境が変わって、子どもは大丈夫?」と保護者は思うかもしれませんが、結果的に「意外に大丈夫だった」というケースも多くあります。「うちの子は人見知りせずに最初から楽しんでいました」「子どもは順応性が高いなと感心しました」という声が保護者から聞かれることもあります。

ただ、どの状況でも、どのお子さんでも「大丈夫」というわけにはいきません。それぞれの性格や個性、そして年齢や体力などによって、保育園生活への「慣れ」は違ってきます。

■1歳児は慣れるまで長くかかるかも、という傾向

子どもの年齢による保育園への「慣れ」には、年齢別の傾向があるともいわれます。0歳で、まだ「人見知り」をしない小さな子は比較的、早く保育園の環境に慣れるし、2歳以上の「言葉を理解する」子も「お仕事が終わったらお迎えに来るからいい子にしていてね」などと言われて、それがわかるので大丈夫、でも、1歳前後だと……。子どもは1歳前くらいから「人見知り」が始まります。

その子の性格にもよりますが「パパ」「ママ」以外には一切、近寄らなかったり、知らない人に声をかけられただけで大泣きしたり、というケースも多くあります。この時期に保育園に入ることになると、子どもによっては、なかなか慣れないという場合も考えられるのです。もちろん1歳前後でもすぐに慣れる子もいます。保護者の方の事情と合わせ、お子さんが「どんな状況にいるのか」を考慮して通う保育園や入る時期、そしてお試しの方法なども決めるのが理想的ですね。

■一般的なお試し保育のスケジュール

遊ぶ赤ちゃん

お試し保育、慣らし保育を実施している保育園での「やりかた」は、どのようなものでしょうか。一般的には、お試し期間は1週間から10日間程度、としている園が多いようです。例えば、最初は1~2時間の短時間から開始して、徐々に預ける時間を伸ばし、1週間で「1日預ける」までにもっていく、という方法があります。

また、最初の1日、もしくは数日間は園での生活に保護者が付き添う、という形をとる園もあります。短時間の保育から始まる、あるいは付き添いがある、という場合、育児休暇が残っているなどの状況で時間をとれる保護者なら対応できますが、すでにフルタイムで仕事をしている保護者には対応が難しいこともあります。保護者の状況と慣らし保育の仕方を照らし合わせ、調整ができるかどうか、保護者と園で相談して進められるといいですね。

■お試し保育の「悩み」「困ったこと」とは

お試し保育を体験した、多くの保護者が「悩みごと」「困ったこと」として挙げるのが「子どもが泣く」「泣いて親と離れるのを嫌がる」ことです。とくに初めて保育園に行くことになった子どもに多く、あまりにも大泣きするので保護者が「かわいそうだから保育園に預けるのをやめようか」と悩むまでになってしまうケースもあります。

知らない場所で不安、知らない人がいて怖い、何よりもパパやママと離れたくない……。子どもの気持ちを考えてみれば、泣いてしまうのも納得です。こんな「お別れ泣き」の際には、どうしたらいいのでしょうか。

■子供が泣くことは当たり前、前向きに「お別れ」を

お試し保育で大泣きする子どもは保護者の悩みの種ですが、保育士側の立場からは「子どもが泣くのは当たり前ですから心配しないでください」といってあげたいですね。親といると安心できるし幸せ、だからこそ別れがつらいのです。子どもを保育園に預けて仕事等へ行くという親の都合は「子どものため」でもあります。親の愛情、親子の絆があるからこそ、子どもは泣くのです。

だから保護者の方には「お仕事に行ってくるから、お迎えまで待っててね」など明るく声をかけ、前向きな気持ちで「お別れ」をするのがいいですよ、とアドバイスをしてあげたいものです。困ったことはしっかりと相談し、保護者の不安を解消することも保育士として望まれることですね。

■保育士による泣く子どもへの接し方

保育園で保護者と離れるのが嫌で大泣きする子どもも、親の姿が見えなくなると泣き止んで遊び始める場合も多いのです。気持ちのうえであきらめがつくのかもしれませんね。保育士は、そんな子供たちを楽しい気持ちにしてあげることを考えるのが大切です。この「泣く」ということに関しても、子どもの性格や個性が大きく関係してきます。

お試し保育のときだけ泣く子もいますし、保育園に長く通っていても毎日、泣く子もいます。保育士には、その子の個性に合わせて対応してあげよう、という心掛けも大事です。また、園での様子を保護者に伝え、保護者と相談して、その子が快適に保育園生活を送れるよう見てあげる姿勢で接してみてくださいね。

■お試し保育から保育園生活に慣れるまで

子どもが新しい保育園という環境になじむための段階的な試みがお試し保育、慣らし保育です。数日間から1週間、あるいは10日間程度で慣らしていきますが、人見知りの激しい子や繊細な性格の子は、なかなか「お友達と元気に遊ぶ」といった状況にまで至らないこともあります。保育士はそういった子には細かく注意を向けています。

そして、お試し保育を終え、園に行き始めて1か月くらいが過ぎれば、子どももすっかり新しい生活に慣れて毎日を楽しめるようになることが多いものです。人間は生きていくため、環境に適応する力を持っています。保護者も保育士も、その子に合う対応を考えながらも「あまり心配しすぎない」ことも大事なのかもしれません。

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