子どものアレルギー、保育園や幼稚園で、家庭での対策

アレルギーが現代病に数えられて早いですが、対策はどうしても限られているのが現状です。しっかりそれらを学び、免疫の弱い子ども達を守っていきましょう。

目次

  1. 【1】■アレルギー検査の負担が軽くなるかも?

  2. 【2】■母乳? 空気? 子どものアレルギーの原因とは

  3. 【3】■子どもの「食物アレルギー」は治る?

  4. 【4】■子どもの食物アレルギーに気付くことと受診

  5. 【5】■日常での食物アレルギー対策

  6. 【6】 ■保育施設などにおけるアレルギー対策

  7. 【7】 ■意外な危険がないか、普段から注意しておく

■アレルギー検査の負担が軽くなるかも?

子どもを持つ保護者の皆さんが気を付けていることのひとつに、子どもの「アレルギー」があると思います。日本の国民の約半数が何らかのアレルギー疾患を持っているといわれ、2015年には「アレルギー疾患対策基本法」が施行され国をあげて対策をしています。とくに乳幼児には「食物アレルギー」の症状がある割合が大人よりも多く、食という命をつなぐために欠かせない行為が危険につながるおそれがあります。子どもの命を守るため、その対策のために、小さいうちにアレルギーの有無を検査したい保護者も多いのですが、検査は血液検査や皮膚検査など、やや負担が大きく、悩ましいところです。

そんな中、アレルギー検査に関するニュースがもたらされました。東京大学などのチームの研究によって、食物アレルギーの重症度などを「尿に含まれる物質」で調べられることがわかったそうです。今後、尿検査のキットが開発される見込みで、乳児のおむつから採取した尿などでも検査可能かもしれない、とのことです。子どもへの負担が軽くなる研究や技術に期待したいですね。

■母乳? 空気? 子どものアレルギーの原因とは

子どものアレルギーを心配する保護者や、保育施設などでアレルギーへの対応を実施している保育者は知識として持っていると思いますが、アレルギーは人の体が持っている「体を守る反応」である免疫の働きによるものです。ウィルスや細菌といった病気を引き起こすものが体に入ってきたときに、それらを攻撃して排除するなどの反応、それが免疫です。免疫が「食物」「花粉」「蜂に刺された際の毒」などの、原因となる物質(=アレルゲン)に過剰に反応してしまうのがアレルギーです。

だから、アレルギーの原因、といったときに、何が原因なのか(例えば「卵」「小麦」など)はわかりますが「何か月のときに何を食べたから」とか「お母さんが妊娠中に〇〇だったから」といった原因(理由)は特定できません。アレルギーは体の反応であり、誰が悪いとか何が悪い、というものではないのです。母乳のみで育っている赤ちゃんが「卵アレルギー」だったり空気中のハウスダストに反応したりということもありますので、確実に「アレルギーを予防」する方法というのはありません。子どもがアレルギーなのは親が悪いとか、家庭が悪いとかいう無理解な人もまだいますが、そういった声は無視して、気にしなくていいのです。

■子どもの「食物アレルギー」は治る?

病院などの医療機関で、乳児が「食物アレルギー」と診断され、それが成長とともに「治る」「落ち着く」と説明された経験がある保護者も多いですよね。「乳児期には食物アレルギーが多い」ということ、そして、その症状が2~3歳以降におさまっていく、軽くなっていくということがあります。

乳児期には消化の機能が未熟なので「卵」「乳」「小麦」などが原因物質となり発症する食物アレルギーが多いのです。正しい対策をしていくうち、成長にともなって「治る」場合もあるので、その経過をみることや症状の判断を「勝手に」することなく、医師に従ってくださいね。医療機関での検査は、記事の冒頭で「尿検査」の可能性をお知らせしていますが、これは実用に至っていませんので現在、行われている血液検査などで行います。検査時の負担もありますが、子どもが症状に苦しむよりは、一時の検査、そして医師の指導で的確な対策ができることを選ぶのが当然ですね。

■子どもの食物アレルギーに気付くことと受診

 

アレルギー対策

 

子どもが特定の食物を食べた際にアレルギーの症状が起きるのに気付いたら、医療機関を受診しましょう。アレルギーの症状とはじんましんや湿疹、目の充血、口やのどの腫れ、せきや鼻水、苦しそうな呼吸、嘔吐や下痢などがあります。全身の症状が急激で強く、低血圧や意識障害が起こるほどのものが「アナフィラキシー」で、緊急の対策が必要です。

子どものアレルギーの症状を疑ったとき、医療機関に伝えるのは「何を食べたのか」「どのくらいの量を食べたのか」「食べてから症状が出るまでの時間はどれくらいだったか」「症状はどのくらい続いたか、おさまってからまた出ることはあったか」などです。また、これまでの病気や飲んでいる薬、家族のアレルギーの有無や生活の環境なども伝え、診断のための情報とします。検査は血液検査、皮膚検査、食物除去試験(当該の食物を一定期間、食べないようにし症状がおさまるか判断)、食物負荷試験(当該の食物を食べてみて反応を調べる)などを行います。アレルギーであること、アレルゲンが特定されたら医師の指導のもと、原因となる食物の除去を実行して食生活を送っていきます。

■日常での食物アレルギー対策

医療機関を受診しながら原因の食物除去を続け、成長とともにアレルギーの症状がなくなる可能性も見据えて、医師の指導のもと除去の解除なども行っていきます。アレルギーの症状が出たときや、誤って原因の食物を食べてしまったときの対応も医師と相談してしっかりと決めておくのが大事です。食生活を記録し、医師との相談の情報を増やすのも対策のひとつです。

アレルギーで食べられないものがあることによって食事の栄養に偏りなどがないか確認し工夫をすることも必要です。加工食品や薬の利用時に原因となるものを摂取してしまわないように注意しましょう。

 ■保育施設などにおけるアレルギー対策

保育施設などでも、食物アレルギーをはじめとしたアレルギー疾患への対策をとっています。厚生労働省は「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」を出しています。施設側がアレルギーを持つ子どもを把握し、保護者との連携のもとに配慮をします。

保護者は子どもを預ける際にアレルギーであることを申し出て、医師の指導とともに保育所との相談を重ね具体的にどのように対策をするのか決めます。子ども自身の年齢にもよりますが、子どもが自分でアレルギーの対策としてできること(自分で「食べられないものは常にきちんと主張する」ことなど)は教えて、自ら危険を避けられるようにしておくことも大事です。保育園や幼稚園といった、家庭から離れた環境に子どもが身を置いている際にも安全が守られるよう、普段の生活でも対策を十分に、さらには施設との協力によって、常に子どもを守れるようにしておきたいですね。

 ■意外な危険がないか、普段から注意しておく

保育園や幼稚園に食物アレルギーをはじめとするアレルギーを持つ子どもが通っているときに、意外な危険に遭ってしまうこともあります。例えば、食物除去をしていても工作で牛乳パックや卵パック、小麦粘土などを使うことにより症状が出たり「豆まき」などが影響してしまったりもします。

外遊びやプール遊びで日光に当たること、動物と接すること、激しい運動をすることなどもアレルギーに関係している場合があります。アレルギーは個人によって、状況によってさまざまです。保護者が一緒にいる家庭での生活で、なるべく子どもが「自分の症状や避けるべきもの」について知っておけるようにしたいですね。そして重ねての話になりますが、保護者と保育者が十分に相談をしておくことが本当に大切です。アレルギー疾患の患者が増加し、子どもがアレルギーを持っていることも少なくなく、理解や対策も進んできています。危険を避けることには積極的になり、子どもがいつも安心して生活できるように、これが基本ですね。

保育ぷらす

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