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保育園でこどもの日に行事を開催したい!制作や出し物のアイデアをご紹介

読了の目安:約5分
保育士の大切な仕事に、年中行事の企画や準備があります。親子参加での行事は、親と子の触れ合いを促進し、学びを実現する機会です。
とはいえ、行事の開催機会が多い保育士にとっては、制作や出し物はどうすれば良いのか困ることもあるでしょう。行事の準備だけに集中するわけにもいきません。

そこで今回は、年中行事の一つである「こどもの日」の行事開催について、制作あそびや出し物のアイデアを紹介します。
こどもの日の成り立ちや縁起物の由来についても理解しながら、保育士の立場から子どもたちに伝える方法も見ていきましょう。

今回のポイント

保育園での行事の役割は、子どもの成長や親子の触れ合いを促すこと

こどもの日の意味や由来を子どもたちに分かりやすく伝える方法を紹介

こどもの日にちなんだ制作あそびのアイデアを知っておこう

そもそも、保育園にとっての行事とは?

まずは、保育園が開催する行事の意味や役割を理解しておきましょう。

保育園での行事の役割

保育園では1年間にいろいろな行事が行われます。子どもたちが行事に参加することで、協力し合う楽しさや大切さを学んだり、達成感を得ることの喜びを感じたりすることが期待できます。

子どもたちは行事を通じて、行事にまつわる言葉を覚えたり、どのようなことをするのかを知ったりするので、子ども自身の発達を促すことにもつながります。

親子参加型の行事は、親と子が触れ合いを楽しむとともに、親自身が子どもの成長を実感できる良い機会にもなっています。

保育士が行う行事の準備

保育園での行事には、計画的な事前の準備が欠かせません。
その中の一つに、行事についての保護者へお便りや挨拶があります。

お便りの最大の目的は「相手に伝える」ということです。そのため、お便りの文面を作成する際は、読み手である保護者に伝わりやすい文章を心掛ける必要があります。

何を伝えたいのかをしっかりと考え、一目で内容が伝わるように、文面は短く簡潔にまとめることが重要です。長文になりそうな場合は、できるだけ句読点で区切る、箇条書きにするなどの工夫をしましょう。

また、文面の作成後には、必ず上司や先輩、同僚などにチェックしてもらうことが大切です。お便りは園ごとにルールが決まっている場合が多く、日付は和暦か西暦か、季節の挨拶はどのように組み入れるのかなどの点を確認する必要があるからです。

チェックしてもらうことで誤字脱字や内容の間違いに気づいたり、より分かりやすい表現に変えたりすることもできます。
行事は、保護者に子どもの成長や保育生活を知ってもらえる機会です。そのことを踏まえた文章を作成していきましょう。

保育園の行事前は忙しい?

行事前の保育園は、普段の保育や急な保護者対応に事前準備が加わるため、膨大な仕事量となり忙しくなります。

そのため、行事の企画やお便りの発送、必要な飾りつけなどは、行事の1ヶ月半前から準備を始めることが多いようです。

こどもの日ってどんな祝日?端午の節句とはどう違うの?

子どもの日 端午の節句

保育士自身が「こどもの日」について知らなければ、それを子どもたちに分かりやすく伝えることはできません。
次に、「こどもの日」がどのような祝日なのか、「端午の節句」との違いも含めて見ていきましょう。

こどもの日とは

伝統的な季節行事として、以下の「五節句」と呼ばれる節句があります。

・人日の節句(七草の節句)…1月7日

・上巳の節句(桃の節句)…3月3日

・端午の節句(菖蒲の節句)…5月5日

・七夕の節句(笹竹の節句)…7月7日

・重陽の節句(菊の節句)…9月9日

「こどもの日」は、この中の一つである「端午の節句」にあたり、別の呼び方を「菖蒲の節句」と言います。

「端午の節句」は、もともとは古代中国で発祥した厄祓い行事が起源です。「節句」という言葉には「季節の変わり目」という意味があり、邪気が寄りやすい季節の変わり目に厄払いをすることで、無病息災を願っていたとされています。

そして中国では、「5」の発音は「無」の発音と似ていることから、縁起が悪い数字とされていました。5月5日は5が2つ重なっているため、「5が重なる悪い日」と考えられていました。

旧暦の5月5日頃は、季節的にはちょうど雨季を迎え、病気や災厄のお祓いが大事な行事でした。その際に、菖蒲や蓬を飾って厄除けや健康祈願をしていた風習が日本に伝わり、日本独自の風習と混ざり合って現代に至ります。

祝日となった経緯

「こどもの日」の5月5日は、国民の祝日でもあります。「こどもの日」は、もともと「端午の節句」と呼ばれていて、男の子の健やかな成長を願い、お祝いする日でした。

そして1948年に国民からの請願があったことをきっかけに、5月5日が「こどもの日」として祝日に制定されました。祝日法2条によると、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが目的となっています。

端午の節句との違いは?

5月5日は「こどもの日」のため、男女両方の子どもをお祝いするイメージがあるのではないでしょうか。しかし、女の子には3月3日の「ひな祭り(桃の節句)」もあるので、男の子よりもお祝いの日が1日多いことになってしまい、男の子がかわいそうだと感じるかもしれません。

反対に、3月3日は祝日ではないのに、5月5日が祝日であることから、女の子がかわいそうだと思う人もいるかもしれません。

これは、「端午の節句」と「こどもの日」が、同じ5月5日に制定されていながら、厳密にはその趣旨が違うことに起因しています。そもそも「端午の節句」は、奈良時代に日本に伝来しました。本来は女性のための風習で、田植え前の厄払いを行っていたものです。

鎌倉時代の武家社会になると、「菖蒲」が勝負や武道を大切にする「尚武」になぞらえられ、また形が剣先に似ていることなどからも縁起が良いと考えられるようになり、江戸時代に日本の正式な行事として採用されました。

ここまでの内容を整理すると、

・端午の節句…男の子
・桃の節句…女の子
・こどもの日…両方

のお祝いをする日ということで、不公平ではないことが分かります。
なお、地方によっては、「端午の節句」を5月5日以外にお祝いする場所もあるようです。

こどもの日に飾る縁起物の由来は?

保育園 子どもの日 こいのぼり

「こどもの日」には、その日だけ用いる飾りや食べ物など、さまざまな縁起物があります。ここからは、それぞれの縁起物の由来を紹介していきます。

こいのぼりを飾る理由とその由来

こいのぼりを飾る風習については、中国と日本の風習が混ざり合ってできたと考えることができます。

中国の故事によると、黄河の急流にある竜門と呼ばれる滝をのぼろうとした多くの魚の中で、鯉だけが見事に登り切り、竜になることができたことから、「鯉の滝登り」は立身出世の象徴とされています。

日本では、江戸時代に大名や旗本が正装して江戸城へ行ってお祝いをしていました。また、将軍家に男の子が生まれると玄関にのぼりを立て、お祝いするという風習が生まれました。

この風習は、庶民にまで広がっていきます。その中で、町人たちが中国の逸話に習い、立身出世を願って、のぼりに鯉を描くことを思いついたことがきっかけで、こいのぼりを飾るようになったと言われています。簡単にまとめると、立身出世の象徴である鯉と、日本のお祝いの風習が結びつき、こいのぼりに発展したということです。

兜を飾る理由とその由来

端午の節句がある5月は、旧暦では6月にあたり、梅雨の時期になります。鎌倉時代以降の武家では、この時期になると、しまっておいた鎧や兜を出して風を通し、虫干しや手入れをする習慣がありました。

武家にとっては兜や鎧は身を守るための大切な道具であることから、男の子の安全と成長を祈願し、座敷に飾ってお祝いするという風習もありました。

その後江戸時代になると、武者の絵を飾る風習が庶民の間に広まり、さらにレプリカの兜を飾るようになっていきます。そして、江戸時代中盤に広まった庶民の間での人形信仰と重なり、五月人形が飾られるようになったのです。

かしわ餅やちまきを食べる理由とその由来

「こどもの日」には、かしわ餅やちまきを食べるご家庭が多いのではないでしょうか。その頃になるとスーパーなどでもたくさん販売されています。

まずはかしわ餅の由来から見ていきましょう。

柏の葉で包んだ餅自体は古くからあったようですが、かしわ餅を端午の節句に食べ始めたのは、江戸時代が始まりとされています。
柏の葉は、春の新しい芽が出るまで古い葉を落とさないことから、「子どもが成長するまで親が生きている」「家系が絶えない」「子孫繁栄」などの象徴とされており、縁担ぎの意味で食べるようになったようです。日本では今以上に「男の子が家を継ぐ」という考え方が根強く、柏の葉は縁起が良いものだったのですね。

次に、ちまきの由来です。

日本では、ちまきは西日本を中心として「こどもの日」に食べられる風習があり、無病息災の祈りが込められています。かしわ餅が日本独自のものであるのに対し、ちまきは端午の節句とともに中国から伝わってきた食べ物です。
中国では5月5日は、紀元前300年頃の政治家であり詩人でもあった屈原(くつげん)という人が入水自殺をした命日とされており、その供養のためにちまきを川に投げ込む風習があるそうです。

それが、邪気を払う・無病を祈る・災厄を除くなどの願いと結びつき、日本に伝来したことが由来となっています。

園児むけにこどもの日の風習を説明するには?

「こどもの日」の風習や由来を子どもに説明する場合、子どもの年齢によって理解力に差があるので、それに合わせて伝えることが必要です。

すべて事細かく伝えるのではなく、ポイントを押さえ、分かりやすく伝えることが大切です。ポイントとしては、以下の3点を中心に伝えてあげましょう。

・こどもの日には、こいのぼりや鎧・兜を飾ってお祝いする風習がある
・鎧や兜には、子どもの安全を祈願する意味がある
・こどもの日は子どもの成長を祝う日であるとともに、母親に感謝する日でもある

こどもの日のイベント、保育園ではどんな出し物をするの?

保育園 子どもの日 兜

「こどもの日」のイベントを保育園で実施する際には、「こどもの日」にちなんだ童謡や、こいのぼりの歌を歌うことが多いです。

たとえば「やねよりたかい~」と歌う、近藤宮子さん作詞の『こいのぼり』は有名ですが、ほかにも、こいのぼりをテーマにした歌は多数あります。動画サイトなどで検索すると手あそびつきで紹介しているものも出てくるので、探してみてはいかがでしょうか。

また、「こどもの日」にちなんだ絵本の読み聞かせをするのも良いでしょう。『こいのぼりぐんぐんこどもの日』、『こいのぼりくんのさんぽ』など、こいのぼりを題材にした絵本もいろいろな種類があります。

こどもの日にちなんだ制作あそびのアイデア

【こいのぼりの作り方】

材料

・紙コップ(お好みで柄入り紙コップでもOKです)
・折り紙、ホログラム折り紙、画用紙など

【作り方】

①: 紙コップに折り紙や画用紙を貼り、カラフルなこいのぼりの本体を作ります。
※このとき、柄入り紙コップを使っても可愛く仕上がります。

②: 折り紙を丸くカットして紙コップの飲み口側に貼りつけ、紙コップの側面にペンでこいのぼりの「目」を書きます。

③: 折り紙をうろこ型にカットし、紙コップに貼りつけます。

④: 紙コップに穴を開けて糸を通す、画用紙に貼りつけるなどして飾りましょう。

【兜の作り方】

材料

・新聞紙、画用紙などを正方形にカットしたもの

【作り方】

①: 紙を三角形に折ります

②: 三角形の両端の角を三角形の頂点にあわせて折ります

③: ②の上下を置き換えます

④: ヒラヒラしている部分を頂点にあわせて折ります

⑤: ④の頂点を少し外に向かって折り返します

⑥: 半分から下にあたる部分の上の紙を、上に向かって2回折り上げます

⑦: 一番下の紙を兜の中に入れ込めば完成です!

【かしわ餅のレシピ】

材料(8個分)

・柏の葉    8枚(軽く洗い乾燥させておく)
・上新粉 200g
・砂糖     大さじ1
・あん     200g(8等分にしておく)
・水         270ml

【作り方】

①: 耐熱ボウルに上新粉、砂糖、水を加えて混ぜ合わせます

②: ①にラップをし、600Wのレンジで3分ほど加熱します

③: ②を一度取り出してよく混ぜ、ラップをしてさらに3分40秒加熱します

④: ③を取り出し、ラップの上で揉むようにしてよく混ぜます

⑤: ④を8等分し、あんを乗せて半分に折りたたみます

⑥: ⑤を柏の葉で包んだら完成です!

おわりに
「こどもの日」は、もともとあった男の子を祝う「端午の節句」が、古代中国の風習と日本独自の解釈を経て、伝統になったものです。
現在では男の子、女の子どちらにとっても大切な日にあたりますので、その重要性を伝えていきたいものです。子どもたちの安全や成長を願うという由来を持つことから、親から子どもへの愛情を伝えることができる日とも言えます。
保育士としては、分かりやすい言葉や制作あそびなどを用い、「こどもの日」の行事を通じて子どもや親の学びの機会となるように工夫していきましょう。
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