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英語を日本語に変えることなく英語のまま理解する!注目を集めている「イマージョン教育」とは?

イマージョン教育
英語を頭の中で日本語に変換することなく話せるようになるイマージョン教育。実際にはどのような教育でどのようなメリットがあるのでしょうか。

「浸すこと」を意味する「immersion」という英単語がありますが、それをそのままカタカナで表した教育法が、今、注目を集めているイマージョン教育です。

「浸すこと」から推測できるように、わかりやすく言うと、子供を外国語の環境に置くことで、外国語を母国語のような環境にし、その外国語を習得させてしまう教育方法です。

しかし、「浸してしまう=単にその外国語をどんどん与えて習得させる」という意味ではありません。例えば理科や社会などの教科をその外国語で学ぶことで、自然とその外国語を習得するという方法なのです。 今回は話題の「イマージョン教育」について理解を深めましょう!

【保育ぷらす+で過去に紹介した教育法関連の記事(参照URL)】

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■目次

1、英語は教科を学ぶためのツール!?「イマージョン教育」とは?

2、母国語以外で全教科を習得なんて本当にできるの?

3、イマージョン教育の種類

4、世界におけるイマージョン教育

5、日本におけるイマージョン教育

6、まとめ

■英語は教科を学ぶためのツール!?「イマージョン教育」とは?

イマージョン教育とは、母語とは違う第2言語で通常教科(理科、社会、体育、音楽、図工など)のすべて、又は一部を教える教育方法です。

1960年代にカナダで始まり、現在は世界各地の学校で導入されています。日本では英語に特化して「英語イマージョン教育」と呼ばれるプログラムを組んでいる教育施設も増えています。

英語を学習することを目的とするのではなく、教科を学ぶ手段として英語を使うことを通して英語を自然に習得させる教育のことを指します。

■母国語以外で全教科を習得なんて本当にできるの?

 

イマージョン教育

≪まるで海外移住!?嫌でも英語が身につく仕組み≫

「教科を学びながら英語も学ぶなんてことは出来っこない」と考える人がたくさんかもしれませんが、実は世界中で非常に高い成果が上がっています。

例えば、イギリスの地理を英語イマージョンで学ぶ場合、生徒たちはイギリスの地理について英語で書いた物を読んだり、それを紹介する英語のビデオを見たり、イギリスに住む人々とスカイプや電子メールを通じてやりとりをします。また自分が獲得した知識を、英語を使って他の生徒に伝えたりクラスに発表したり、学んだことについてレポートを書きます。

このイマージョン教育の活動では、このようにして英語を使う意義と目的が生まれ、それを子供たちは自然にこなしていくようになるのです。海外に引っ越したような感覚で、嫌でも共通言語として英語が身についてしまうというわけです。

≪英語のインプット・アウトプットはもはや当たり前!≫

実は、英語のインプット・アウトプットは多くの英会話教室で取り上げられています。やはり、従来の詰込み型の受動的な教育ではなく、いかにアウトプットする機会を増やすかで上達スピードが大きく変わってくるのです。頻繁にアプトプットすることで「頭の中で、英語を一度日本語で考えて、日本語で文章を構成してから話す」のではなく、「英語で考えてそのまま英語で文章を構成して話す」ことができるようになるので、ギャップもなくなりスムーズに英語が話せるようになるのです。まさに「習うより慣れろ!」ということですね。

■イマージョン教育の種類

カナダでイマージョン教育が始まって以来、様々なプログラムが生まれていますが、大まかに年齢で次のように分類を分けることができます。

≪開始年齢≫

早期イマージョン:5、6歳から始める。

中期イマージョン:9、10歳から始める。

晩期イマージョン:11歳から14歳の間に始める。

子供が幼いうちに早く始め、そして外国語に触れる時間を長くすれば長くするほど効果的と言われています。

■世界におけるイマージョン教育

日本では「イマージョン教育=英語漬け」のイメージが強いですが、世界各国ではスペイン語、フランス語、中国語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、アラビア語など、様々な言語をイマージョン教育に取り入れています。

地域と関係の深い外国語がイマージョンの目標言語に選ばれることが多く、保護者や生徒は日常生活で何らかの接点がある言語を勉強することを好みます。

≪アメリカ≫

イマージョン教育が盛んなアメリカ合衆国においては、カリフォルニア州は特徴的です。カリフォルニア州はメキシコとの国境に接しており、メキシコからの移民が非常に多い地域です。メキシコはもともとスペインの植民地だったため母国語はスペイン語です。

そのため、カリフォルニア州で生活するメキシコ人の子供たちは、日常的には親が使っているスペイン語(母国語)を話しますが、学校では英語で全教科を勉強します。そのため、2つの言語が同時に身に付きます。また、ハワイ州では消滅しつつあるハワイ語がイマージョン教育として選ばれ、プログラムを組んでいる学校もあります。

≪オーストラリア≫

アメリカ同様に、オーストラリアも移民の多い国です。そのため、外国語を学ぶのではなく、英語以外の母語を維持するために継承言語教育としてイマージョン教育を選ぶケースも増えています。外国人生徒の多いオーストラリアの学校では語学学校の生徒だけの全日制クラスを作り全教科を英語で教えているため、これも一種のイマージョン教育と言えるでしょう。また、図工・体育・音楽などの科目のみを英語や他の言語で教える「部分イマージョン教育」を行っている学校も世界各地で増えています。

■日本におけるイマージョン教育

日本では「イマージョン教育」という言葉は聞きなれないかもしれませんが、実際には、全教科を日本語以外の言葉で教えるインターナショナル・スクールは、日本語が母語の生徒にとってはイマージョン教育の場となっています。そのため、「イマージョン教育を受けている」という子供や家庭はあまり聞かないかもしれませんが、「インターナショナルスクールに行っている」という子供は身近に増えてきているのではないでしょうか?それは結果的に子供にイマージョン教育を受けさせていることになっているのです。

■まとめ

今回は「イマージョン教育」についてお話してきましたが、いかがでしたか?この教育方法が「本当に子供の言語習得に最適な教育手法なのか?」については様々な意見があり、議論の対象となっています。しかし、国際化が進む現代社会では母国語以外の言語を話せることは、世界で活躍する上で大きなメリットになることは間違いないでしょう。保護者が英語や外国語を話せないとしても、子供には色々なことを身につけて欲しいと思うのは自然なことです。ぜひこの機会にインターナショナルスクールなどにイマージョン教育について、情報収集しに出かけてみるのはいかがででしょうか?

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